修業でいえば、〃悟りの境地〃に達するのでしょうか。 不動産業は天職だ、と思え動けば金になる。
誠意を持って仕事をすれば、信頼され感謝される。 その謝礼は比較的多く、生活するには充分です。
私達の仕事は、そういう土壌の中にある。 本当に恵まれた仕事です。
その中に〃天職〃を見出すかどうかは、あなた自身の努力いかんにあります。 第三に、売買や仲介は財産的行為であると共に、わりと都会的な行為でもある。
人間の欲望と満足の中で仕事をするから、場合によっては関係者の人生を左右したり、成功させたり失敗させたりする。 金銭的な面において、重大な行為をするが、私達はその一翼を担ってい不動産業に打ち込め、好きになれ、と言っても、〃不動産業とは何か〃を知らなければ、天職も何もない。
いったい、不動産業とは何ものなのか、を少し考えてみたい。 誰にでも解り易くはっきりしていることは、〃お金を儲ける商売ではないのか〃ということです。
だが、これだけではないのです。 第一に、人や物を動かす経済行為に関わっていることです。

第二に、公平、誠実であらねばならない、ということが言えます。 大金が動き、財産が動、人間の生活環境も動くから、相対する人間達の中で、誠実であり、公平であることが要るのです。
何事も大きく成功するためには、潜伏期間というものがある。 修業修練の場、と言っていい。
どんな人もどんな職業でも、一夜にして成功する、ということはあり得ない。 成功することを前提にすれば、修業する期間は長いほどよいし、苦労の度合も大きいほどいい。
ブランコと同じで、マイナスが大きいほど、プラスも大きい。 誰でも、お金は欲しい。
だが、もらうなら別だが、いただくとなれば大変で、お金をいただくだけの働きをしなければ、手元に金は入らない。 これが商売の基本でもあります。
ここ数年、不動産の賃貸業界は若者に大変な人気で、毎年たくさんの学卒者が入ってくる。 若者に魅力のある業種なのでしょう。
過去の財界の歴史を考えてみると、伸びていく業種には若者が集まってくる。 自動車、スーパー、コンピューター、皆しかりです。
そして、賃貸業界に入ってくる若者達に、目立った特徴があるのも、確かです。 何かというと〃手軽にお金儲けにつながる〃と思っていることです。
金が欲しいのは当り前、夜昼なく働く良いアイデアは朝の、目が覚めて頭が空っぽの時や、知人と飲んでしゃべっている時に、ポンと浮かんでくる。 突然にひらめいてくるから忘れてしまう。

できたらメモした方がいい。 これが一日中働くという意味であり、遊びながら働くという意味です。
誰でも頭は一つ。 そんなに差があるわけではないのに、人によって成果が違ってくるのは、こういう所に差が出るのだ、と思ってください。
まず、意欲あり。 次に実行。
そして、努力の上にまた努力。 これが本道です。
頭ではありません。 体と心で働くのです。
るように、皿ありません。 それは、それでいい。
お金を得たいから働くのであり、お金を得るために集まるのは、遠い昔からあったことです。 まったく妥当であり、非難するには当らない。

だが、苦労しないで口先だけで稼げる、と思ってもらっては困る。 そんな甘いことは通用しないし、そんないい加減な業界ではないと思ってください。
まず、他人よりお金を得たいと思うならば、他人の何倍も働くことです。 何倍も親切にし、何倍も役に立つことです。
お金は努力の後からついてきます。 特に事業に成功したい人は、昼だけでなく、夜も働く。
夜も働くとは、いつも仕事のことを考え、夜もいいアイデアが出ように、仕事のことを忘れないで努力するということで、肉体労働をしろということでは〃お客様は神様です〃と昔ある人が言ったが、これはモノを売る場合に通用することであり、底の浅い一方的な考え方にすぎない。 何故なら、売ることばかり考えて、客の利益を考えていないし、この世に神様といういい加減な存在を認めてはならないからです。
賃貸物件を借りにくるお客様も、人間です。 感情もあれば、考え方もある。
何を借りたいかは人によって違い、予算もまちまちですが、有利な物件や条件を満たす物があれば、借りたいと思っている。 その場合の接客で大事なことは、こちら側にこの物件があるから、これに決めてもらおうというのではなくて、お客様が何を望み何を望まないかを知ることです。
向き合っている相手の考えや心を知る、ということは、やさしいことではない。 どうしたら、可能になるのでしょうか。
まず相手を知りたければ、相手の目の高さと同じ高さで、モノを考える。 高さが変われば、視線の位置が変わり、見えてくる物が変わる。
肝心なのはスーパーの安売りとちがって、良いモノを大量に並べて見せればこと足りる、という商法ではなく、相手の完全な同意を得る仕事だ、ということです。 不動産の売買にも住宅やマンションと色々ありますが、買主はその物件を購入することにより、生活環境を変え、人生を変え、生活経済も変えるのですから、成約することがどれだけ重要かを考えて対応することが大事です。

その逆もある。 他人の位置から自分の方を見るようにする。
つまり、立場を逆転して自分の背景を見る。 視界は、まったく異ってくる。
今まで見えなかったこと、考えもしなかったことが、よく見えるようになる。 そうすることにより、相手の考えや見方が解るように、ではどうすれば気に入っていただけるのか、どう考えれば納得していただけるか、解るようになる。
少くとも、ヒントをつかむチャンスにはなる。 それが解れば、何を話したら良いのか、何を勧めたら良いのかが容易につかめて、成約に結びつくのです。
この際注意すべきことは、お客様と話しているからといって、材料が全部出つくしているとは限らない、ということです。 物件を勧める方が完全に物件の内容や状況を把握していたとしても、相手は素人ですから、色々話している内に、新しい知識や情報を得て、新しい考えに変わることもある。
もっと安くて、有利な物件を探そうと考えを変える場合もあるし、人間はやる気がある反面、疲れている時は嫌になって休む。 どんな人でも、強い面と弱い面がある。

だから、強くなるには弱い部分をカバーしなければならない。 〃商売は「飽きない」だ〃と言われる理由は、ここにあります。
お客様からすれば、どんなに信頼し良い人だと思っても、わざわざ出かけて行って、店が閉じていればガッカリする。 1度ならずも、2〜3度となれば、不安になり、行かなくなる。
そして、段々と信用が不信に変わり、商いが先細りすることになる。 また長年同じ仕事をやっていれば、だんだん慣れてきて、興味が薄れて嫌になることだってある。
そういう時は、飽きてはいけない。 自分が飽きれば仕事がおろそかになるし、それが微妙に相手に伝わる。
そういう時は初心に戻って、コッコッとやる方がよい。 決して、仕事に飽きてはならないのです。
また、忙しくなると色々の仕事と雑務と人付合いが増え、仕事が片付かなくなる。 疲れも出てくる。
〃何も今日中に片付けなくても、良いじゃないか。 明日もある。
明日にまわそう〃ただ反省するとは言っても、進歩をするため、失敗しないために反省するのであって、やたらに悩みなさいと言っているのではないことにご注意ください。 何故かというと、明日には明日の仕事がある。

突然の来客で時間がつぶれるかも知れないし、新しい仕事が出来たり、別の問題が起きたりする。 または、もっと儲かる話がとびこむこともある。
すると、余程のことでもない限り、昨日の続きをふり返えり、先日の仕事をやることはない。 結局、片付かないことになります。
こういったことは、私にもたくさんあります。


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